HIROAKI IIYAMA OFFICIAL
 

 

 


飯山弘章 公式『名もなき勇者』お披露目ご挨拶
ひと夏の出来事/2002
[ホーム・スイートホーム2] 今治ロケ便り〈エピソード1〉
[ホーム・スイートホーム2] 今治ロケ便り〈エピソード2〉
[ホーム・スイートホーム2] 今治ロケ便り〈エピソード3〉
[ホーム・スイートホーム2] 今治ロケ便り〈エピソード4〉
[ホーム・スイートホーム2] 今治ロケ便り〈エピソード5〉
[ホーム・スイートホーム2] 今治ロケ便り〈エピソード6〉
[ホーム・スイートホーム2] 今治ロケ便り〈エピソード7〉
[ホーム・スイートホーム2] 今治ロケ便り〈エピソード8〉
[ホーム・スイートホーム2] 今治ロケ便り〈エピソード9〉
[ホーム・スイートホーム2] 今治ロケ便り〈エピソード10〉
[ホーム・スイートホーム2] 今治ロケ便り〈エピソード11〉
[ホーム・スイートホーム2] 今治ロケ便り〈エピソード12 見事完結編〉

2002年8月25日 日曜日 大安 天候 雲ひとつなき快晴!
めでたく、私、飯山弘章の公式ホームページのオープンでございます。
今年、歳男の私には、
まさに、天馬の如く翔けるにふさわしい出来事に感激に堪えません!!
この開設にご尽力いただいた皆さま、誠にありがとうございました。
また数あるホームページの中から、
私のホームページを開いていただいた皆々様、ありがとうございます。
今後は、このホームページを通して多くの方々と交流ができれば!
と願っています。
まずは、11月22日からの自主企画公演に全力を向けてまいります。
 これからも、ご支援のほど、よろしくお願いいたします!!

【ひと夏の出来事/2002 】

 それは、8月15日深夜のことでした。
大切にしていたルイ・ヴィトンのガマグチを失くしてしまった!
一気に酔いも醒めて、肩をおとしながらの帰り道、あの日のことが頭に甦ってきた。

 それは、昨年の12月5日の“ばかはしななきゃ〜”の仕込みの夜。
順調に舞台造りも進み、10PMに中野ザ・ポケットを出て、
それじゃ、ちょいと軽く一杯!と、元気なフタッフさんとひと盛り上がり。
したたか酔ったのでタクシーにて帰宅。そして、料金精算を!と
ズボンの後ろポケットに手を伸ばすが、な、な、なんと財布がな〜い!?
コートにも、バックにも、もちろん鞄の中にも竜太CAPの中にも・・・。
免許書もマスターカード、ハートBANKカード、ヨドバシゴールドカード、
BOOK・OFFカードもディズニーのテレカも、年末グリーンジャンボ宝くじ1枚に、
ミスタードーナツの全品100円優待券も、
そして、呑み屋精算後のわずかな所持金・・・
頭の中が万華鏡のようにめまぐるしく変化して、酔いも醒めた。
そして、おまけに翌日の通し稽古で左足を3針縫った。
 あの悪夢が再び・・・やってくる!?
あの日以来、免許証やカード類はあまり持ち歩かないことにしていたが、
8月15日は毎年恒例の亡き義父のお盆詣での為、現金をいつもより多少、多めに持っていた。
あっ、あ〜頭いたぁ!!
たぶん、男性でヴィトンのガマグチを持ち歩いているのは、
自分くらいかも?とちょっぴり、エッヘン!!だったのに・・・。
きっとどこかの駅のトイレの便器の中か、どこかの路地の下水の溝の中?

 そう、その日は義父の地元埼玉県代表の浦和学院のTV観戦から始まり、
大いに盛り上がり、大いに呑んだ。いや、呑まされた。
年に一度のあつまり、しかも“ばかはしななきゃ〜”の話題も加わり、
かなり呑んでしまった。
あの日も、初めての自主企画公演の準備の為の緊張と疲れが一気にでての深酒。
やはり、お酒の量は適量ほどほどに、たとえ呑んでも呑まれるなァ〜!
気がつくと、そこは義妹が運転する車の後部座席、窓から頭を出していた。
気持ちわる〜ぅ、目がまわる〜う!?
義母と女房の制止を振りきって、とにかく一人で帰るから!と車を降りた。
遠ざかる車を見送る目が、くるりと廻って下水の溝の中?
もう、滝が如くの苦痛地獄絵図。
どれくらい屈んでいたのだろう・・・?
ふと顔をあげると、紳士服の“青山”の広告ネオンが目にはいった。
あっ、れぇ〜?確か義父の実家は所沢下富!・・・の帰り道だから?
アレ〜!と目をこらすと、前には“松屋”、右前方には“ケンタッキー”、
右後方は“7・11”・・?
ダァ〜〜、そう、この辺りは通い慣れたGIGAの旧稽古場近く。
助かったァ、西武線で帰れるぅ〜!
よいっしょと立ち上がり、まずは、一路“西所沢”駅へ。
ところが、なんだか口の中が居心地わる〜い感じ?
待てよ!確か旧稽古場の駐車スペースには水道の蛇口が・・・あった。
行ってみよう!ふらふら歩いて、大家さんの家の角を曲がった。
あったァ〜!!GIGAの看板はなかったが、あの時のまんま・・。
5月の引越しの・・。そして、よたりヨタヨタ、水道の蛇口へ千鳥足。
ちょっとコレって、家宅侵入罪&窃盗罪?!
「気にしない、気にしない、酔ってんだから。」と悪魔のささやき!
そして、恐る恐る蛇口をひねった。水がでたァ〜!
飲んだ、飲んだ、とにかく飲んだ。親の仇のように・・・。
二日酔いの時は、とにかく多量の水を胃にいれる、血管に届けとばかりに!
これが、飲酒暦??年の、長年の、もどし続きの酒呑み道の成せる知恵。
ついでに裏技は、右手の人差し指の喉○○こ攻撃!
おかげさまで、少しは落ち着いた。
水道の蛇口と大家さん宅に一礼して、いざ、鎌倉!いや、西所へ。
向かうは、“西所のブラピ”改め、“新宿のベッカム”!?
でも、きっと道行く人には、ただの酔っぱらいのおっさん!!
で、なんとか西所沢駅で切符を買ったはず・・。
だって、電車には、たしかに乗ったんだから!?
西武新宿駅まで、360円。だから、ここまではガマグチはあった?!
ぼ〜っと、プラットホームの“カブレラ”のポスターに寄りかかって、
準急電車を待っていると、再び滝が如くがやってくる気配?!
一目散に、トイレの便器に急行!!
これも長年の経験の知恵でした。
胃が落ち着くまでは、一気に多量の水を飲んではいけません。
胃が怒って、逆噴射します。あくまでも、胃のことを考えて、ゆっくりと口を濯ぐ程度から少量ずつ。
いやはや、またまた苦痛地獄絵図。
それから、各駅停車の長〜い旅。そして、やっと着いての一大事!!
もう、酒は懲り懲り、やめた〜い!・・・でも、夕暮れ時には???
これが、かなしき酒呑みのおおいたの隣? ・・・さが(佐賀=性)

 自慢のガマグチと現金は、何処?
前回は、財布は見つかったが、中身はほとんどなく、
お金が貯まると言うお守りと5円玉だけ!
ああ、あっ〜と暗〜い気持ちをなんとかゴマかしながら、
過ごしていた8月22日の正午近く、我が家の電話がなった!!
義母がでて、「所沢警察から電話よ。」
ハテ?最近は警察にご厄介になることはしてないはずだが・・・。
ゲ、ゲッ!もしやあの深夜がぶ飲み水現場が見られ、チクられたのか??
恐る恐る受話器をとると、若い女性の声で、
「もしもし、イイヤマ・ヒロアキさんですか?
 あのう、もしか財布を失くされませんでしたか?」
ウッソ〜!超ラッキー!婦警さんの声がマリアさまのようだった。
しばしうっとりと聞いていると、財布はもちろん現金も無事とか。
 なんたる幸運!この何日かの気持ちのうやむやが吹っ飛んだ!
なんと拾ってくれたのは小学生のお嬢さんで、 礼金の受け取りも辞退しているとか。
今どきなんて、律儀な、そして奇特な子なんだろう!?
さぞかし立派な家庭で育っているんだろうなぁと、一人感動!!
早速、翌日所沢署に受け取りに行き、少女の連絡先のTEL番号を聞く。
即、TELするが残念ながら不在。
電話口にお出になった、たぶんお母様。上品な声で微笑みながら、丁寧に、
「連絡があったことは必ず伝えますので、どうぞ、お気をお遣いになりませんように。」と、
礼金の受け取りを再び辞退された。
なんて清々しい対応なんでしょう!只々感謝、R・Iちゃんに感謝!!
Rちゃんの字は、礼の子と書く。
お礼を込めて、Rちゃんに拾っていただいた現金は、
自分が日頃お世話になっている方々のお礼に使わせていただきました。
これが、今年のひと夏で一番の出来事です。
どうぞ、皆さんもお酒の分量はほどほどに、
まだまだ残暑が厳しい毎日、くれぐれもお体をご自愛ください。
また、財布を拾われたら、まずは警察署にお届けください!
                           自分のような人たちのために・・・。

2002年8月30日(金)


[ホーム・スイートホーム2] 今治ロケ便り〈エピソード1〉】
                           (※〈エピソード3〉にて完結予定!)

 “今治”初めて訪れる町である。
“今治”と言えば、甲子園出場常連校として有名な今治西高を知る程度、
名産品も観光地も知らず、届いた航空チケットを見て、ビックリ!
“松山空港”行き!?ま、まつやま?・・・
そう、あの“坊ちゃん”で有名な松山!
思い起こせば、音楽座の“アイ・ラブ・坊ちゃん”やKID時代に何回か訪れ、
また後輩の長戸勝彦君の故郷でもある。
そして、長戸君のおふくろさんの顔が脳裏に浮かんだ。
当時、道後温泉にスナックを開いていて、訪れる度にご馳走になった。
実にみごとな気配りで常に笑顔を絶やさず、気風のいいママぶりだった。
早いものであれから、もう十数年・・・か?!いざ、松山へ! 約1時間10分の空の旅。

 空港には、製作部のジェントルマンA氏が出迎えてくれ、
「まずは、“げいしゃ”へ!」   げいしゃ=“芸者?”   ウッソ〜!!
いや失礼、もちろん“迎車”のこと。
今日はロケ撮影はなく、業界で言う「前乗り日」。
ジェントルマンA氏とは初対面の為、まずは業界の定番「名刺交換」。
そして、こんな状況での初手業界決まり文句の「宿までは、どれくらい?」
A氏「はい、約1時間30分ぐらいです!」
「マジィ、それじゃ飛行機よりかかるじゃん。今治って、飛行場ないの?」
と思わず、心の中で叫んだ。
(※あとで気がつくが、声に出さなくてよかった!)
そこに、右前方でハンドルを握る運転手の後姿が目にはいった。
待てよ!この車?ロケ車にしては、こぎれいすぎる。
ゴミ箱もティッシュBOXもキティちゃんの絵柄!
もちろん3つもぬいぐるみがあり、オマケに熊のプーさんもいる。
もしかして、自家用車?   聞くと、今治市の職員で自前のエスティマとか。
この映画は、全面的に今治市がバックアップしていて、
キャスト俳優さんの送迎も自家用車を出してまでしているとか・・・。
で、まずは業界社交辞令の「こちらの特産品は?」と尋ねると、
B職員「蛸とタオルです!」と、即答。
愛媛県今治市は瀬戸内海に面しているので、当然魚介類は美味しい!
が、タオルは?と言うと、最近は中国などアジア圏の国に圧され気味。
でも、色々と工夫して今治独特のタオル製品を創り出してるとのこと。
そして、B君が自慢げに、「このワイシャツ、見てください。コレ!」
「ハテ?」と彼の背に目を向けると、
な、なんと、タオルの独特の縫い目が見えるでは アアりませんか!!
汗かきの自分にとっては、超NICEなアイディア!
早速、「それ、何処で買えます?」と聞くと、実は市の宣伝用試作品で非売品とか、超ザンネン!
てなてなわきわきモードで、一路旅籠へ。

 てっきり古風な旅館かと思っていたので、到着してビ、ビックリ!!
な、なんと23階建ての国際級ホテル。さすが、市の協賛映画作品。
スケールが、チャいます!(何故か時々感動の余り関西弁になる自分です。)
ルームキーをフロントで受け取ると、メッセージカードがついてきた。
開くと、「夕食を一緒に食べましょう! あとで、TELします。  柴田 」
うきうきモードで、鏡張りのエレベーターにポーターとともに乗った。
そして、17階の客室へ。扉が開かれて、ビ、ビ、ビックリ!
Wベットに、足を伸ばして浸かれる浴槽、とにかく広い!!
そして、ポーター氏曰く、
「瀬戸内海が一望できる部屋をご用意いたしました!」
窓を見ると正しく瀬戸内海、しかも夕陽が沈むNICEなロケーション!
ポーター氏が去るやいなや、サイドボード近くの冷蔵庫へ!
開けて、超ビックリ!じゃなくて、ガッカリ!!
な、なんと自分御用達の麒麟淡麗〈生〉がな〜い?では、アアりませんか!
庶民価格の発泡酒がないのでした。まるで、朝ごはんのよう!!
超ショック!!
改めて冷蔵庫の中を見ると、バトにハイネッケン、黒生&スーパードライとラガー、
そして1ランク上のエビス。窓外にはサンセットが迫っている。
ええい、ままよォ!と、目を閉じ、一缶握り、窓際にあるテラスセットに。
目を開けると、素晴らしい夕陽!
そして手には・・・もちろんエビス。ちょっと懐は痛かったが、
太陽好きの自分にとってはなによりの出向かいだった。
エビスの一口、しずみゆく夕陽に乾杯!!
ごっつ旨〜、さすが超ブランド一級品のビールは、味がちゃいますなぁ!
そこに、TELコール? もちろん、声の主は、柴田さん。
「B1の中国料理店“龍宮”で待ってるよ。」

 急いで一気にエビスを飲み、B1へ。
通された奥の個室の扉が開かれ、ビ、ビ、ビックリ! あ、曙がいる。ウッソ〜、なんで?
部屋を間違えた?いや、確かにとなりに柴田さんはいる。
でも自分の前には曙! 柴シ、頭の回転が止まった。
0.3秒後、やっと目の焦点距離が合ってきた。
う、ウ、ウガンダさんだァ〜!!思わず「おはようございます!」
あちゃ〜、やってしもうたぁ!もうとっくに夕食の刻限なのに、
業界用語中、使用頻度ナンバーワン24時間オールマイティな挨拶
「おはよう、ございま〜す!」
続けて、「わたくし、飯山弘章と申します、宜しくお願いします。」
「あっ、はい。」と、キョトン?とウガンダ氏。
「まぁ、座って。」と、柴田さん。 「はい!」と、自分。
ふと見ると、柴田さんの隣で熱心にメニューを見ている白髪のお年寄りがいた。
アレ〜、確か柴田さんのお父さんは随分前に亡くなられたはず?!
その時、その白髪のお年寄りが顔を上げ、
「こんばんは!財津です。」
ギョ、魚! ひじょ〜に、さびし〜い!!
あのセリフが頭の中から花火のように打ち上がった。
即、直立不動の姿勢に!
「イイヤマと申します!よろしくおねがい申しあげます!!」
「はい、はい、座って。」と、柴田さん。
それからは、和気藹々かつ上品な会話がはずむ中華の円卓テーブルでの会食となっていった。
その後は、23Fのバーラウンジに移動。
夜景を見ながら、皆さんのお話を聞いていた。
ウオッカ・トニックが、やけいに(夜景に?やけに?)今宵は美味しかった。
そして、あっという間に22:00! お開きとなった。

 なんせ、明日のロケ出発の刻限は、8:00!
もちろん、その刻限までに、食事をし、メイクも、衣装も、完了しなくては、いけませ〜ん!
絶対、寝坊遅刻は現金! ・・・いや失敬、厳禁!!
しかも明日のファースト・ショットは、いきなり自分のメインのセリフのあるシーンから!!
まずは睡眠、熟睡睡眠あるのみ!
ゆっくりと、湯船に漬かりながら・・アレ、これじゃ自分は沢庵じゃん?
マタマタ失敬、浸かりながら、セリフの確認し、冷蔵庫の前に!
湯上りの一杯、酒呑みの醍醐味!!
しかし、ちょっと待った?!
寝る前の水分補給は、翌朝の顔、特に目のまわりが浮腫みます!!
ゆえに、ここはじっと我慢の子で、明日の撮影の無事終了を祈り、
夜景に一礼して床に就く・・・23:08 消灯。
・・・・・・翌日の撮影での模様は〈エピソード2〉で!    乞うご期待!!

追伸
 今後の参考の為、このメッセージ・コーナーのご意見ご感想をいただければ幸いです。

2002年9月11日(水)


[ホーム・スイートホーム2] 今治ロケ便り〈エピソード2〉】
                           (※〈エピソード3〉にて完結?)

 パッキーと目が覚めた!な、なんと4:28AM!!
ウッソ〜?! 6:00AMにモーニング・コールかけたのにィ〜・・・。
でも、自分にとっては当たり前田のクラッカー!
(チョト、古い? 財津さんに免じて許してチョンマゲ!)
何故かと言えば、それは、今まで目覚まし時計に起こされたことは
過去2回だけの実績をもつ自分が自慢できる唯一のことだからである。
つまり、ハッキリ言って、“せっかち”なのである。
だから、翌日の朝食も前の日の夜に食べる!! ウッソ〜、ギャグだす。
(※その2回については、いずれご披露の日がくることでしょう!)

 で、ウ〜ンと3秒考えて、起きることにした。
理由は二度寝すると体がだるく感じるし、寝坊したら大変だし・・・。
そしてロケ日の定番 “麻袋”・・・?  失敬、朝風呂に入る。
体温よりやや暖かい程度のお湯に浸かり、熱湯蒸しタオルを顔に当てる。
浸かる時間は、5分55秒! 今日も行け行けゴー、ゴー、ゴー!!
プラスあがり際、足からゆっくりと水シャワーを顔までかける。
これで、頭も体もシャッキリ、爽やかリポビタンD!
そこで水をゆっくりと飲み、軽いストレッチをしていると、
だんだん瀬戸内の海が明るくなって来た。
・・・なんと幻想的景色なんだろう! まるで水墨画のような眺め!!
心が清められた漢字、いや感じ。やはり、早起きは山門のお得意さん!
しばし見惚れながら、熱いコーヒーをいただく。
・・・我が心、いと心地良き雲海の如し、BLENDY!

 そして、6:30AM! 朝食のため、1Fのレストランへ。
ホテルがロケ・スタッフのために、オープンを30分早めてくれている。
・・・有難き事この上なし、誠に蟻が10匹!!・・・ありがとう!
料理の種類は和食養殖、いや洋食、中華にイタリアン&フレンチのバイキングスタイル!
さすが四国、うどんもちゃ〜んとあります。
ふと昨夜の会食時のウガンダ氏の言葉がよみがえった。
「わたし、ココに来て4t太りました、いや、4キロ!
皆さん、気がつかないかもしれなせんが・・・ハ、ハ、ハ。」
なるほど、この料理の数では、納得のお稲荷さん?!
(ちなみに、“いなり寿司”はありませんでした。)
ここは、鱈腹食べたい気持ちをぐっと抑えの栗きんとん?!
(もちろん“栗きん”もありませんでした。)
で、少々押さえ気味の料理をトレイにもって、日本庭園の見える座席へ。
それにしても気になるのは、誰がスタッフで?誰が一般旅行者なの?
昨夜会食メンバー&ジェントルA氏以外知らない自分である。
なので、こんな時の自分のお決まり業界定番行動をとった。
すれ違う人に軽くぺっこと頭を下げ、小声で「おはようございます!」と言い、
目は伏せながら直ちにその場を去る! 穏便に、穏便に。
で、席に着き、ふと斜め前の座席を見て、3センチは腰が浮いた!
と、トラ、寅さ〜ん?! フーテンの寅さん! あの車寅次郎!!
いやいや、世界中には、5人?とか7人?とか自分に似た人がいる!
とは言うが、よくもまぁ似た人がここ、今治にいたもんだぁ。
あまりジロジロ見るのは失礼なので3秒見ては目を伏せ、
でも、やはり気になり見続けた。
それにしても、超〜マジにそっくり、ビックリ、ひったくり!!
自分の目は、そのおじちゃんに奪われた。

 そんなこんなで朝食を済ませ、メイクをしてもらい、衣装を着て、いよいよ集合場所のロビーへ。
ジェントルA氏が車両に誘導してくれ、ロケ現場へ!
残念ながら、車両の中にキティちゃんのぬいぐるみはなかった。
乗ったパジェロは、四国特有の坂道を登っていく。
車が交差できそうにない狭い道をゆっくり進み、やっと到着。
家屋の横の小道を抜けてゆくと、立派な瓦ぶきの屋根のお宅が見えた。
大きな庭には、二羽のニワトリはいなかったが、小さな滝があり、
おまけに囲炉裏のある離れもある。
堀が見えなかったと言うことは駐車したところからここまで敷地内??
超でかぁ〜い、古風純日本瓦屋根造りのお屋敷、富豪の大地主?!
床の間に蛸の滝登り、じゃなく鯉の滝登りの掛け軸がある部屋に通されて、
軽くストレッチをしていると、助監督が呼びに来た。「監督がお呼びです!」
「?!」&「は、はい?」と自分。この作品の監督の名は、栗山富夫氏。
あの「釣りバカ日誌」シリーズの前監督、業界用語で“巨匠”なのである。
自分は今回初めての対面。
急いでいくと、 庭の小さな滝の前にある有田焼のテーブル&チェアセットに座り、
台本を熱心に見ている監督がいた。
近ずくと、監督が顔をあげた。その瞬間、6センチは足が浮いた?!
アレ〜、と、トラ、寅さ〜ん!!
♪〜ちょうど時間となりましたぁ、ここで一息願いましてぇ、
あとは、来週にぃ、いたしま〜しょう♪〜!

追伸
 佐久へ出立の刻限となりましたので、ここで失礼いたします。
 ゆえに、〈エピソード3〉では完結できず、申し訳ありません。
 また、皆々さまには前回のご感想ありがとうございました。
 今後もご意見ご感想をよろしくお願いいたします。

2002年9月17日(火)


[ホーム・スイートホーム2] 今治ロケ便り〈エピソード3〉】
                           (※〈次回エピソード4〉にて、完結予定か?)

 アレ〜、と、トラ、寅さ〜ん!!
♪〜ちょうど時間となりましたぁ、それではそろそろはじめましょう、
どうぞ、よろし〜くぅ、願いま〜すぅ♪〜!
「私、姓はいいやま、名はひろあき、
人呼んで、“新宿のペッカム”と申します!」と言いたいところ、
「房夫役の飯山です。よろしくお願いします。」
と、いきなり寅さんが、いや栗山監督が口を開いた。
「あのねぇ、やっぱり房夫はシーンの頭っから、かなり酔っていて、
 即、秀清(柴田恭兵役名)に絡んで、後半のセリフと水をかけられる場面は
 ない方がシーンの流れがいいかなあ〜?」
エッ〜、マジマジ本気、ウッソ〜!!ってことは、メインセリフCut?!
顔がダッコちゃんに、足が3センチ地球にめり込んだ。
監督「いいね、房夫くん!」&「は、は、はい!」と自分。
“顔で笑って、心で泣いて!”
これじゃぁ、自分の方がまるで寅さんじゃん!
・・・ひじょ〜に、キビし〜い!! が、メゲテル場合じゃ有馬温泉!?
いざ、撮影現場の囲炉裏のある離れへ。

 助監督「夏目房夫役の飯山弘章さんです!」
と、スタッフ&共演者の皆さんに紹介。自分もお決まり業界用語で答える。
「よろしくお願いしま〜す。」 そして、段取りあわせ。
シーン全体を軽く通し、カメラポジション&アングルの確認をする。
シーン冒頭が秀清の動きを追うカメラ移動から・・・。
とその時、自分の頭のなかに天使(マリリン)が舞いおりた。
そうか、と言う事は秀清が房夫の隣りに座り込むまでは、アドリブOK?
オーケー、桶は風呂場で使います、頭は生きてるうちに使いましょう!
よ〜し、そこにあのCutされたセリフを入れ込もう!!
続いて、カメ・リハ(カメラ・リハーサル)。
すると、頭のなかの天使マリリンの声が聞こえてきた!
「Too Long!? セリフのカットが必要よ。至急、調整なさい!」
喜んでマリリン、アイ、愛、サ〜かがみ次郎、やりますやります、ラジャ!
次は、カメラを実際に設置してのカメ・リハ。 と再びマリリンが、
「Just Fit!! It's nice!
  囲炉裏の火を見つめて、そしてチルチル愚痴る、Are you OK?」
Of course!It's OK牧場! ラジャ!
そこに録音担当の声、
「すいません〜、監督! 房夫のセリフ、まわりの声で聞き取りにくいんですが、
もっとたてられませんか?」
・・・な、なんということ! 超ラッキーではあありませんか?!
恐る恐る監督の顔を見た。するとそこにはやさしく微笑む寅さんがいた。
「そうねぇ、じゃぁ、房夫のセリフがたつように周りの皆さんは声を押さえ気味に、よろしく!
では、本番。よ〜い、スタート!」
房夫「こんな時代でもぉ、東京に出とうぉたってぇ、
   出れん奴がよ〜けおる! アホやぁ、先輩は?!
   ほんとんとこはどうなんですか?秀せんぱい!
   わしは、秀先輩の辞めた理由が奇麗事過ぎると言うとるんやぁ!!」
監督「カッ〜ト、OK!」
ふっ〜と一息ついて、心のなかで録音さんに手を合わせた。
捨てる神あれば、拾う神あり。何事もあきらめずに Do My Best!
そして、シーン最終カットの段取りあわせとなった。
酔いつぶれている房夫に監督が、
「房夫が手持ち無沙汰のようだから、最後の乾杯が終わったら、
 目を覚まして、“なんだか分からないけどカンパ〜イ!”って言う。
 いいねぇ、飯山くん!」と、満面の笑顔の寅さんが言った。
今度は監督に手を合わせ、「分かりました!」と自分。
そして無事、自分の本日撮影は終了・・・・15:55!

 ホテルにパジェロで送ってもらい、部屋に入るとマリリンが囁いた。
「Let's Go  IMABARI  harbor!
 KANPAI  with  Sunset!!」
OK!Nice idea  マリリン! と早速、部屋を跳び出た。
お決まりのほろ酔いセット(麒麟淡麗生ビール1本+
リザーブ水割り1ヶ+でん六の柿ピー1袋)を買って、
アーケードのある今治銀座商店街を通り抜け、一路今治港へ。
途中、今治名産“タコ天”なるもの1ヶ60円を1ヶ購入。
これが関東で言う天ぷらではなく、さつま揚げ。
そして、歩きながら一口食べて3センチ、背が伸びた。
辛〜、そしてシコシコ、超美味〜い!急いで店に戻り、
あと2ヶ買い求める。実に、ビールにJust Fit!
これだから、地元の商店街ウオッチングは、たまらな〜くGood!
で、いよいよ港の堤防で夕陽に乾杯!とリザーブ水割り缶を手に取った。
とそこに、トゥルルルリン、トゥルルルリンと携帯のベルが鳴った。
声の主は、今井事務所の先輩である皆さんご存知、渡辺哲氏。
「今、着いた。何処に居るん?はぁ、港?」

 ♪〜ちょうど時間となりましたぁ♪〜
今日はここまで、又来週 乞うご期待あ〜そばせ!!

2002年9月24日(火)


[ホーム・スイートホーム2] 今治ロケ便り〈エピソード4〉】

  T「港?」

  B「ええ、今、今治港の埠頭で夕陽に乾杯してま〜す!」

  T「誰と?」

  B「“マリリン”と!」

  T「“まりりん”?  あ〜ん、地元のホステスかいなぁ!
   おもしろそうやなぁ、俺も今から行くわ!!」

  B「いいえ、哲さん。It's  Joke!・・・マイケル冗談。
   ひとりで淋しく裕次郎してます。」

  T「なんや、がっかりやなぁ〜。
    ほな、部屋でシャワー浴びてるわ、戻ったら電話ちょ。」

さすが哲さん、今井事務所できっての盛り上がり好き。発想が、ちゃいます。
もちろん、事務所ナンバー1の働きがしら、ハード・スケジュール。
今回も明日一日だけに出演シーンをまとめ撮り!
・・・なのに、ウガンダ氏と3人で撮影隊御用達豪華幕の内弁当の夕食をすますと、
ちょいと一杯行くか!と夜の街へ。
ウガンダ氏は明日の準備?!と夜のお店のアドバイスのみで辞退。
で、二人とも初体験の今治の夜の街。が、そこはお互い呑み好け同士。

♪〜鼻が効きます判ります、そこのボル店 マズイ店!
   ちょいと覗けば、ピタリと当てるよ!!
   伊達に酒をモドしてるわけじゃない。
   なんせ今まで使った呑み代並じゃない、勉強代がハンパじゃない!
   さあさあ、そこのけそこのけ底なし呑んべぇのお通りだ〜い〜!〜♪

 すでにカナリ、定番ほろ酔いセット+夕食時の中生ビールで、
メートルがイってる状態・・・まずは、1軒目。
縄暖簾のさがったオーソドックスな居酒屋風構えのお店。
まずは、自分がちょいと暖簾をくぐり引き戸を開けて覗いた瞬間!
ヤバ〜モード! 
瞳孔が3段階にダ、ダ、ダ〜とワイドフォーカスに!!
寿司屋風カウンターに2人のジャージ姿の暗〜い客?・・・常連さん?
一人がバックス・バニーの刺繍入りの白ジャージ上下、
もう一人がA.VERSACEのGOLD刺繍入りの黒ジャージ上下!
その奥に夫婦らしき、さらに暗い暗〜い雰囲気の板前と女将!
今まさに何か密談中に出くわした漢字、いや〜な感じ!
そこに、 女将の「いらっしゃ〜い?!」
背筋から、体温が3度は放出された・・凍りつく目にお品書きの短冊が?!
や、やっぱ〜り、値段が書いてな〜い!!イカ〜ん!!!!!
その場に9秒立ちつくす自分に、うしろから熊のようなおおきな手が肩におりてきて、
あのドスの効いた声が聞こえてきた!!
「う〜ん、どうも・・・。おい、行こうかぁ〜!」
今度は、向こうの4人の目が点になった。思わず、「へい!」と自分。
うなずき、引き戸を閉めながら、「失敬!」とピシャリ戸を閉めた。
哲さんの後ろ姿が、ボブ・サップより大きく見えた。
急いで並ぶと、「あそこは、あかんなぁ?」と、
あの茶目っ気たっぷりな哲さん定番の笑顔になった。
そして、NEXTターゲットは?
1ブロック先の左角の店。
店先には赤くて大きな提灯におでんの文字!
18歩手前から、にぎやかな会話と笑い声が聞こえてきた。
哲さんとお互いの顔前に、人差し指を1本だけ立てて、
「あそこに、決まりキントキ?!」とハモった。
息酔いよく、いや勢いよく、すでに開いている入口から顔を覗かせると、
「おつかれさま〜でしたぁ!」と、女将と数人の知らないお客さんの声。
WHY? なぜ? 何故? ??????????と言うところで、
♪〜ちょうど時間となりましたぁ〜、今日はここまで、また来週〜♪

2002年10月2日(水)


[ホーム・スイートホーム2] 今治ロケ便り〈エピソード5〉】

 「おつかれさま〜でしたぁ!」と、女将と数人の知らないお客さんの声。
WHY? なぜ? 何故?と言うところで、前回!!
♪〜ちょうど時間となりましたぁ〜、ではその続きと参りま〜しょう〜♪

  T&B「?!」と、キョトンの二人。そこに、

  女将「今日の撮影分は終わりですか?」

    T「なんで、わかるん!」

  女将「今治の町じゅうで応援してるじゃけん。
      映画撮影のことを知らんもんはいませんよぉ。」

    B「そうだったん。で、このオモテナシ?
      じゃあママ!まずはビールで乾杯といきましょうか!」

    T「わしは、ウーロンハイや!」と、すでに今治男児の哲さんでした。

それからは女将と常連さんのお客さんからのオモテナシ+オモテナシ!?
これが土地の何々、これも地元の何々、これは今が旬の何々・・・。
もはや、親善大使達磨大師マグマ大使状態・・・出るは出るは料理の数々!!
もちろん、すでに満腹のT&Bは、目が廻るでルンルン状態。
一箸摘まんではグィ〜、二箸摘まんではグィグィ〜、とっても危険モード!
そこに、マリリンの囁きが、

  M「Please  don't  forget  Mr,財津の“機嫌”?
    OH!Sorry?!  ・・・・he  say  “金言”
    Did  you  remember?」

虚ろな頭に、昨夜の会食時の財津氏の言葉が甦った!
   「皆さん、気をつけましょうねぇ。オモテナシ風微笑みつきメニュー〜解説!
    兎角、その店一番の高額料理を薦められま〜す。これが毎夕食で、
    1か月撮影滞在となると、×30で\???????よぉ〜!
    これじゃ、ギャラが幾らあっても貯まりまセ〜ン田みつお・・・?!
    なは、ナハ、名は那覇!いや、ここは今治、ココアは一つ??
    そこで、私はオーダーの時、こう言うことにしています。
     “う〜ん、マスター!ところで、ボクのことは知ってマス?”
     “は、はい、もちろん!”
     “ボクねぇ、『ケチロー』って言うのぉよ、
      『財津ケチ郎』、よろしくね!  ハハハ、ハ〜〜!!”
    これで、芸能人特選サービスつきのそこそこのお勘定になります。
    これは、ひじょう〜に効きま〜すサロンパス!」
(*カナリの“It's  Iiyamaワールドword" でチョト失礼!)

 マリリンの助言に、ふと私御用達左手首裏側装着使用のNIKEウォッチを見ると、
翌朝撮影日適正タイムリミット22:00!!
(*この様に装着すると、人目にきずかれずに時刻確認ができま〜す!)
横を見ると、宴たかなわプリンスホテルの哲さん?!
恐る恐る小声で・・・女将さんに、

   B「ママ、今幾ら?」

  女将「う〜ん、そうねぇ。お一人、イッポンずつかな?」
と、かなりの酔いで微笑みながら人差し指一本立てた。
思わず、宴たかなわプリンスホテルの哲さんと目が合った!!

  T&B「い、いちまん、一万円ずつ?!」
エ、エエ〜、ウソ〜はボ、ボックリの始まり??????
と、言うところで今回も
♪〜ちょうど時間となりましたぁ〜、では又、来週!〜♪

2002年10月8日(火)


[ホーム・スィートホーム2] 今治ロケ便り〈エピソード6〉】

  T&B「い、いちまん、一万円ずつ?!」

エ、エエ〜、ウソ〜はボ、ボックリの始まり??????
♪〜ちょうど時間となりましたぁ〜、では早速始まりはじまり〜♪

    B「一本って?!ママ一万ずつ?!」

  女将「一万?! 夏目さん一枚やぁ。」

    B「ほんまぁ?ママ、たったの千円?!」

  女将「はいなぁ、オオマケじゃけん!」

    T「それじゃあ、安すぎる。商売にならんやろ?」

  女将「いいのいいの、いい映画ができりゃええのよ。
      毎朝、市場で安く仕入れてるから大丈夫やけん。」

    T「エッ、市場かぁ〜、ええなぁ、ワシも買えんかなぁ?」

  女将「いいよ、案内しても!」

    B「え〜、連れってくれるん。」

  女将「任しとき!じゃ、明日朝6時にホテルに向かいに行くわ。」

    T「ダメ!ダメ!明日は一日中撮影だから明後日にしてちょ。」

  女将「はい、ハイ、ウーロンハイ!」

    T「いや、ウーロンはもういいわ?!」

そこに2時間前からカウンターの隅で酔いつぶれて寝ていた常連さんが、いつの間にか起きてて、
こちらを見てニヤニヤしていた。そして、

  常連「いいじゃないですかぁ〜、もう一杯ぐらい、財津さ〜ん!!」

瞬間!?店じゅうが5センチは地球にめり込み、体温は氷点下、
顔はみんなダッコちゃん状態になり、そして8秒間、時間が止まった!!
9秒後、みんなゆっくりと、恐る恐る、視線を、哲さんに、向けると、
意外 や意外、あの人懐っこい笑顔の哲さんがいた。そして、

    T「それじゃ、お言葉に甘えて、わたくし渡辺哲!
      あと一杯だけいただきましょう〜かぁ、ママ、ウーロンは〜い!」

    B「あっ、自分もウーロンハイ、ママ!」

「あいよ!」と女将。
そして、目でそっと合図し、その常連さんの隣のお客さんが、彼にメガネをかけさせた。
で、説明しはじめた。すると、

  常連「いやぁ〜ス、スイマセン!私、あかかべ先生毎日見てま〜す!」

お隣さん「アホか?赤かぶ先生や!それに毎日はやっとらん。
      毎日出てはったんは、NHKの朝ドラの“私のオードリー”や!!」

瞬間??店じゅうが5センチは宙に浮き、笑い声は3ブロック先の散歩中の土佐犬の耳を襲い、
その吠える声がまた、店の中の室温を上昇させた。
実にスイートホーム?! いや、アットホームな雰囲気のお店でした。
あっ、そ〜だ、明日は生まれて初めてスーパーカブに乗っての郵便配達!!
♪〜ゆう〜びんはいたつに〜なりたかったぁ〜♪
イカンイカン、こんなに呑んで笑っちゃぁ、明日の撮影に差し支えマンガナ。
と、云うところでまたまた、
 ♪〜ちょうど時間となりましたぁ〜、みなさまのご意見ご感想を、
                                  お待ちし〜て〜ます。ではまた来週〜♪

2002年10月15日(火)


[ホーム・スイートホーム2] 今治ロケ便り〈エピソード7〉】

 ♪〜ちょうど時間とまりましたぁ〜、みなさま、愛読、ありがとさん!
  それではまた、来週!? イエイエ早速、はじめましょ!〜♪

またまた、パッキーと目が覚めた・・・5:55AM?!
我ながら、セッカチなのには頭がさがり鱒寿司。
とくに深酒した朝の目覚めは、なおさら早い!
とにかく、準備準備スタンバイ、過ぎたるは及ばざるが如し!
アレ〜?!チョトちゃいました、失敬。
まずは、冷水を一杯飲んで、ロケ日定番の朝風呂に!
それから衣裳を着て、メイクを済ませ、朝食を軽めにとって、
集合場所のロビーへ・・・誰〜もいませ〜ん!!
だって、集合時間22分前。
まったく、セッカチトンカチそそカチい!!
で、よいしょとソファに座り、ふとロビーを見渡した。
すると、もうお土産店がOpenしていた。
誘われるままに、店の中に・・・(もちろん、誰も誘ってない!)。
ぼぅ〜と店内をLookしてると、マリリンが、

    M「ぼぅ〜としてないで、なにか郵便配達にふさわしい小道具でも探したら?」

    B「ふさわしい小道具?」

    M「Sure!」

    B「う〜んと?????」

    M「シーンの季節設定は?」

    B「夏かな。」

    M「郵便の配達はどこ?」

    B「もちろん、外回り。」

    M「寒い?」

    B「そりゃ、暑いでしょう!」

    M「今治の名産は?」

    B「OK, Stop! I konw it! It 's タ・オ・ル?」

    M「Yes, of course.」

    B「オーケー、マリリン! レッツ、ショッピング!!」

で、早速タオルコーナーに行ってはみるが、手ごろな大きさの物がな〜い!
しかもどれも新品なので、これからすぐの撮影には汚しをいれる時間が、
ナインティナイン岡村!?
隣の扇子コーナーも覗くが、どれも高尚なデザインで房夫のセンスでは、
♪〜ないんだ、ないんだ、ナイン〜♪  と、そこにマリリンが、

    M「Look?! over there!!」

私自慢の広角視覚反応若干老眼入りワンデー・アキビューアイが
入り口左手斜め下のワゴンの中のカゴの物体に焦点をあわせた!
そして、確認。
フェイスタオルサイズで、
デザインは瀬戸内海の海と島々にかかる大きな橋とその下をくぐる観光船!!!  
そして、“瀬戸内しまなみ街道”の文字。Good! 房夫らしい?!
しかも、かなり店頭にあったらしく、多くの人の手垢つきか?
ずいぶんと色あせ、黄ばんでる漢字、いや、良い感じ。

    M「Very  nice!
         Oh, It 's best price.」

見ると、な、なんと180円!!・・・しかも店頭展示品。
もちろん自腹購入なので、♪〜ありがたやありがたや〜♪

    B「コレ、くださ〜い!」

店員さん「あの〜う、新しい物じゃなくて、よろしいんですか?」

    B「よろしいんです!」と、ニヤニヤしながらレジへ。

店員さん「ありがとうございま〜す。
      消費税込みで、189円になりま〜す!」

エ、エ〜店頭展示品よ、価格サービスないのぉ〜!と言いたい本音も、
見つかったうれしさと超お手ごろ価格で快諾。
そんなこったパンナコッタで、集合時間。
もっと、よく探せばセンスのいい扇子も見つかったカナ? 
なんて思いながらロケ現場への送迎パジェロに乗った。
そして、撮影準備の間、床の間つき広間で、ストレッチをしていると、御家の奥さんが、

   奥様「暑いですねぇ〜!よかったら、使ってください。」

と、何本かの団扇を持ってきてくれた。
お礼を言い、何気なく、その中の1本を手にとった瞬間!!
頭の中で、自分が後方宙返り1回半ひねり降りをパーフェクトに決めた!?
マジ、マジ、マジ〜本気と書いて、マジ!
な、な、なんと、団扇に書いてある文字が、
“貯金するなら、郵便貯金! どうぞ、お近くの郵便局へ”
そうなんです、郵貯キャンペーン用の配布品だったんです!
♪こいつぁ〜春から縁起いいやぁ〜♪じゃなくて、
♪〜こいつぁ、はなから、演技がいやぁ!!♪
おあとがよろしいようで・・・

 ♪〜ちょうど時間となりましたぁ、
     まだまだチケット、余裕〜ございます、
       どうぞよろしく〜願います、ではまた来週!〜♪

2002年10月22日(火)


[ホーム・スイートホーム2] 今治ロケ便り〈エピソード8〉】

 ♪〜ちょうど時間となりました、それでは早速、はじめましょう〜♪

♪〜こいつぁ、はなから、演技がいいやぁ!♪ と浮かれていると、
助監督が待ち時間の間にスーパーカブの練習をして下さい!との指示。

   B「喜んで!」と、いざ駐車場代わりの納屋へ・・・

用意されたカブを一目見て、ビックリシャックリそ〜っくり!?
コレ今回の映画の為に製作した〜ん? 超本物そっくりじゃん!!
さすがスーパーカブだけに、よくスーパー歌舞いてる。(チョト苦しい)
フロント黒カバンに、網ネット付き後部座席装着赤郵便ボックス!
よく見るとサイドには“夏目房夫”のネームプレートもチャンとある。

   B「よくできた劇用バイクですねえ?」と感心していると、

 助監「コレ、本物です。さっき、一寸借りてきました。」

“一寸?”・・・さすが今治、ローカル色豊かでラフな生活スタイル?!
と思いきや、やはりこの映画の為だけの特別待遇とか!!
モチ、白ヘルメット&“主任係長”の肩書き写真付き身分証もある。
そして、助監の“正しい郵便配達の仕方&乗り方”の講習が始まった!
まず、フロント黒カバンは開けたままにし、後ろの赤郵便ボックスも
同じく開けたままにするが、これが優れもので、サイドにスライドさせると、
ちゃんと横に納まる仕組みになってる!・・只々上杉感心!!
皆さんも機会があったら、是非確認してみてチョンマゲ。

 で、いよいよ乗車。久しぶりのバイク登城、いや搭乗。
右手はアクセル&ブレーキレバーを、左手は小指&薬指&親指でブレーキレバーを握り、
人差し指と中指で郵便物を挟む!!
コレ、必殺敏速郵便配達人の古来免許皆伝秘伝の心得!?
しかも停止直前に左足だけで、すばやく停車用サイドスタンドを出す操作をしなくてはいけな〜い!
もちろん、わき見運転になるので目をそらさずに!!
これも、より早く郵便を配る為のアロハ! いや、“いろは”とか?!
そして、ただちに次の目的地に向け発進させること!!
おいおい、そこまでワチキに要求する腕(かいな)?!
で、「習得所要時間は?」と尋ねると、「May be 1hour!」

   B「う〜ん・・OK!  I’m just try!!」と、

エンジンキーを入れONにし、ギアーをニュートラに入れ、キックペダルを蹴り
アクセルレバーを捻った!が、久しぶりのせいかタイミングが合わず、
見事エンジンがかからな〜い。再度チャレンジするが、音沙汰なしの梨のツブテ。
そして、もう一度と右足をキックしようとした時、

 助監「セル・スイッチありますよ!」

エ、エ〜早く言ってよぉ〜、セルスタータ付きのスーパーカブって!
で、右手親指でスイッチを軽く押すと、なんなくエンジンがかかった。
エヘ〜とニヤける助監に右手の親指を立てて、シュワちゃんばりに、

   B「I 'll be back soon!」

とその場を離れようと門の角を曲がろうとしたその時、

 助監「そちらは一面のみかん畑で、行き止まりで〜す!」

   B「ア・チャ・パァ〜!?」

♪〜ちょうど時間となりました、全席完売目標に、
       皆さま〜どうぞお力添えの程、宜しくお願い〜致します!
                                では、また来週〜♪

2002年10月29日(火)
 


[ホーム・スイートホーム2] 今治ロケ便り〈エピソード9〉】

   B「I ' ll be back soon!」

と、門の角を曲がろうとした時、

 助監「そちらは一面のみかん畑で、行き止まりで〜す!」

・・・・・・チョトなさけナインティナインのBだったが、元気に、

   B「I 'm understand. It' s OK!」

と、後ろ向きに左手をあげて答え、反対方向にハンドルをきった。
そして、ひたすらおさらい練習プラクティス、
なんせバイクはひさしサバ?!  イエイエもちろん、久しぶり!!
しかも四国特有の狭いカーブカーブの連続の為、チョトむずかちい。
が、そこはバイク歴??年、 KID時代の通勤手段!!
HONDAのホークに始まり、ジャズにレブルと乗り継いだ。
そんなエヘン話は明後日において、いやあ、さておいて!
まずは、助監情報の地元郵便屋さんスタイルに変身しなくては!
停車寸前にスタンドを左足だけでおろし、停止、郵便物を渡し、
即発進する。うまくギヤーをシフトダウンし、停車でニュートラルに、再度 ローにいれて発進??
コレ結構メンドイとチャいます!
何回かチャレンジするが、イマイチしっくりこない。
そこに、あのお助け舟マリリン登場!!

   M「Don't hurry B!
     もっと簡単にできるんじゃないかしら?!
     Just challenge!!」

で、試しにローギヤーのまま停車してみた、その瞬間!!
頭の中で自分が、逆バンジージャンプして宇宙に飛び出した。
エ、エッ〜、エンストしないのぉ〜??? スーパーカブって!!
そ、そうなんです!? ローギヤーに入れたままで停車していても
エンストをしない優れものなんです!!
なん〜だコレなら、朝飯まえのコンコンチキ 片手運転だってチョチョイのチョイ!
と、有頂天に練習してると、

 「すいませ〜ん、郵便おねがいしま〜す!」という声?!

振り向くと、地元のおばあちゃんがニッコリして、こちらを見てる。
マズぅ〜!と一瞬思ったが、なんせ自分はモノホン装備!?
間違えられても仕方な〜い! 渋々、事情をおばあちゃんに話すと、ちょっぴり淋しそう?!
近くの郵便ポストまではここから歩くとカナリおばあちゃんには大変とか?!
ええ〜い、ここは乗りかかった舟とばかりに、「あのう、僕が出して来ます!」と二つ返事。
そして、郵便ポストのある場所を教えてもらい、喜ぶおばあちゃんを笑顔で見送って、
劇用時計を見た瞬間!!
今度は頭の中で自分が、清水寺の舞台からバンジージャンプで飛び降りた。
助監からの指定時間まで、あと13分!!
ワチキのチョト自慢の高性能コンピューターがはじき出した結果は、
初めての土地で教わった郵便ポストまで行って、
おばあちゃんから預かった郵便を出して帰ってくるまでのタイムはリミットぎりぎり!
遅れれば信用失くして、バンジー急須? 失敬もちろん万事休す!
「え〜い、ままよぉ!」と、セルスタータのボタンを押し、
ローギヤーに入れ、力強くアクセルレバーを捻った!!!

 ♪〜ちょうど時間となりました、全席完売まだまだです、
        どうぞ宜しく願い〜ま〜す!    では、また来週〜♪

2002年11月4日(月)


[ホーム・スイートホーム2] 今治ロケ便り〈エピソード10〉】

 ♪〜ちょうど時間となりました、それでは早速始めます〜♪

「え〜い、ままよぉ!」と、セルスタータのボタンを押し、
ローギヤーに入れ、力強くアクセルレバーを捻った!!
ぐる〜と溜め池をまわり、地蔵さんの前を抜け、瓦付きの白塀の上に
大黒さんや布袋さんが乗っているお屋敷に並走し、清流如き下水路を渡り、
一面緑色の畑の中の一本道をひた走ると右手に郵便ポストがあった。
がよく見て、車体が3センチはハンドルごとETした。
そ、そこは郵便局じゃ〜ん!?それにかなりの人通り!!!
対向車を確認の後、すばやく助監の指示どおり停車、即郵便ポストに投函する!
見ていた二人のおじいちゃんの目が「?」となってた。
郵便配達人が郵便局のポストに自分で郵便物を投函してる???
二人のおじいちゃんにペコッと目礼して、一路撮影現場へ!

残りタイム約7分。 楽勝じゃん! 思わず口ずさむ、あの唄?
♪〜ゆうびんはいたつに〜、なりたかったぁ〜♪
アレ〜? 来た風景とちゃうじゃん!と、道路標示板を見ると
いかんいかんお湯を沸かすのはヤカン、沸かす時刻はもちろん夜間。
なんてギャグってる場合じゃない、逆方向に走ってる!!
急げ〜!と急ターンして発進し、また先ほどの郵便局を駆け抜けた。
またまた、二人のおじいちゃんの顔がダッコちゃんになってた。

遅刻する事、0分49秒89?!
速度を落とし、ゆっくり撮影現場待機場所に到着すると助監が、
    助監「すいません。ちょっと前のシーンがオシテルもんで、もう少しお待ち下さい。」
     B「喜んで!」と、冷や汗B。
でも、カナリ運転に自信がついた!
おかげさまで難なく一発OKの1テイクでシーン撮影が無事終了し、
オマケに、新たにバイク運転のシーンもいただいた。

 ♪〜ゆうびんはいたつに、なりたかった〜ありがたや、
         災い転じて福とキュウリ〜?  いいえ、茄子!♪

これで、ワチキの今回の映画撮影分はすべて無事終了!
成果のほどは、映画で是非ともご覧あれ〜い!!
それでは、みなさま、お手を拝借! いよ〜ぉ!?  エッ??
今治ロケ便りエピソードシリーズもこれで完結か?って、
イエイエ、ちゃんと帰京日分がございます!
それと、な、なんと今回よりあの“5月のひばりに”が聞けま〜す。
よろしかったら、ぜひお聞き下さ〜い!
では中締めとして、一本締めで!  いよぉ〜、チャン!!!

 ♪〜ちょうど時間となりました、全席完売、あとひと息、
     なおも宜しく願い〜ま〜す!   では、また来週〜♪

2002年11月12日(火)

※「5月のひばりに」は、2002年11月12日から2003年10月までの期間限定で流していました。


[ホーム・スイートホーム2] 今治ロケ便り〈エピソード11〉】

 ♪〜ちょうど時間となりました、それでは、帰京編を始めます〜♪ 

無事撮影も終わり、哲さんや柴田さんより一足先に宿の国際ホテルへ。
モチ帰り道にはお決まりの定番ほろ酔いセットを買い込んで、
まずはお疲れシャワーして、窓外眼下に広がる瀬戸内風景を眺め、
麒麟淡麗生ビールのプルトップを捻り、事故なく卒なくトチリなく
今日はホントにご苦労さんと、カンパイ〜!
で、でん六の大粒ピーナッツをつまみながら、Wベットに横になり、
BSのゴルフ中継を見ながら、2缶目の水割りリザーブに口をつける。
確か、タイガーウッズがセカンドショットを8番アイアンで打った所から記憶がない!
・・・・・・・・爆睡してしまったようだ?!
・・・遠くで汽笛を聞きながら???・・・汽笛?! チャぅ、電話や!!
ふとテレビを見ると、タイガーではなく、大河の唐沢氏が映ってた。

あわてて受話器を一六タルト、いや、とると(カナリ苦しい?)
 (※一六タルトはちなみに松山名産品であります、参考の為・・・。)

 Mr S「財津さんと夕食に外に出るけど、どうする?」

   B「もちろん喜んでご一緒します!」

 Mr S「哲さんとは、連絡つく?」

   B「は、はい!」

 Mr S「じゃ、哲さんも一緒に!」

   B「かしこまり!」と、受話器を置いた瞬間!!
頭の中で、ワチキの顔面に、はり扇がみごとにヒットした!!で、
昨夜のおでん屋での哲さんの話がウガンダ? いや、浮かんだ。

   T「実はなぁ、この近くに亡くなった親友の家があるんだ。
     だから、明日の撮影が終わったらチョット線香あげに行こうかと思ってるんだ。
     ひと段落したら、連絡するわ。
     どこかでお疲れしようや!」

アチャ〜いけねえ、軽ねずみにOK返事しちゃった!?
 (※これ又、チョト苦しい)
哲さん&柴田さんの初めての会食なのに・・・、
お互いに楽しみにしてるって撮影中 話してたのに・・・。
取り合えず、哲さんの携帯に留守伝入れて集合場所のロビーに!
そして、タクシーで向かった先はフランス家庭料理店。
主人の話では、昨夜は仮面ライダーがいらっしゃったとか?!
仮面ライダー? あ、あっ〜Mr藤岡さんね・・・・・・。
そして、あとから柴田氏の長男役の浅利陽介くんも同席して、
なごやかなムード! モチ、哲さんはいない。
すると、Mr S「哲さんは?」でしかたなく、事情を説明。
ちょっぴりブルーなムードの中、Mr財津さんが店の主人に、

 Mr財津「ご主人、ボクのこと知ってる?」と、
例のお得意トークが始まった!(※エピソード5参照ください。)
で、大爆笑のうちに夕食会が無事スタートとなりました。
ご主人自慢の家庭料理の数々と価格が程々のワインも出された。
しばらくして、料理長が現れ、Mr財津氏に最敬礼???
話を聞くと、某TVドラマでのMr財津演ずるシェフ役に感動し、この道に進んだとか!?
ただただ感激、なんと役者冥利なお話だこと!
いやはや改めて、役者とはなんて素敵な出会いがこうも色んな人達と沢山できることか!
・・・・・痛感実感こころが熱燗!!
で、デザートをいただいてると、ワチキの携帯の黒電話音が鳴った。
発信人は、もちろん哲さん!

   T「どう、盛り上がっとる?こっちも久しぶりなもんで、
     ぎょうさんゴチになっとって、もうチョイかかるわ!」

   B「哲さん、こっちはもうデザートですがな、どうしまひょ?」
     (何故か酔うと、関西弁??もどきの会話になる二人ですねん。)

   S「哲さんに、ホテルの23Fのバー・ラウンジで待ってるって。」

と、柴田さん。それを哲さんに伝えると、

   T「そうかぁ、わるいなぁ。
     ホナ、ハヨウこっちは切り上げていくさかい。待っててチョ!」

で、場所をバー・ラウンジに変えて待つこと・・・1分19秒?!
超疾きこと、まるであのJRA秋華賞&エリザベス女王杯での
“ファインモーション”の如き差し足で駆け付けた哲さんでした。
もちろん、カナリメートルが上がってて、超ハイセイコー?!
いや、これまた失敬、ハイテンション!
あっという間に輪に溶け込み、店内注目の超VIPボックスとなりました。
そして、宴はたかなわプリンスホテルの内に明日の撮影に備えてと、
めでたくお開きと相成りました。
で、別れ際に哲さんと明朝の魚市場行きの確認をし、部屋に戻りテレビで明日の天気を見て、
思わずクリスチャンじゃないが手で十字をきった午後10時“アーメン!”・・・チョト長すぎ失敬、
明日の天気は“雨” エッ、ウソ〜雨? まぁ、いいかぁ〜と、とにかく果報は寝て待った!

 ♪〜ちょうど時間となりました、ほんとに愛読ありがとさん、
      次はめでたく〜今治便り、やっと完結予定です〜
           それでは皆様、次回まで、ご・き・げ・ん・よう〜♪

2002年11月15日(金)


[ホーム・スイートホーム2] 今治ロケ便り〈エピソード12〉見事完結編】

 ♪〜ちょうど時間となりました、
            それでは、早速、お待ち鐘の完結編を始めま〜す〜♪

そして、朝が来た!
即、窓へ・・・外は今にも雨が降り出しそうな 5:09AM
5:55AM 一昨日の女将との約束げんまん待ち合わせ場所のホテル玄関前に行くと、
ちぃ〜と寒う〜! 
な、なんとすでに真っ赤なアロハ・シャツに白のショートパンツにスニーカーの女将がいた。
その格好で仕入れに行くん?と言いたい気持ちをじっと我慢の子のB。

   B「ママ、おはようございま〜す!」と、ペッコちゃんお辞儀をして、周りを見渡すが、
やっぱり哲さんはいな〜イナイナイバー!
即、携帯にかけると、随分と近〜い呼び出し音?!
ふりかえると、携帯片手にホテルの玄関から月の輪熊プーさんが現れた。

   T「どう〜も、おはようっス! ママ、なんや、その格好で行くん?
    随分と地味やなぁ、それに寒くないんか?」

 女将「平気平気、なれとるけん!じゃ、行こうか?」

と、女将さんが手を上げると、真っ赤なマーチが横ずけされた。
その時の女将は、まるでちょっと小型の極道岩下姐さんだった?!
見ると運転してるのは、な、なんと常連さんの I さんでした。

   B「この車、ママの? これで仕入れに行くん?」

 女将「ううん、 I ちゃんの! さあさあ、乗った乗った。」
乗り込むかローカルか、いや田舎で、マーチは飛び出した。
一昨日約18分ぐらいかかって歩いて行った港が、18秒00?!
んな訳ないが、カナリのスピードで2t トラックやワンボックスCARが並ぶ駐車場に
真っ赤なマーチがご派手に到着!
そこに月の輪熊さんの大きな哲さんが降りてきたから、大変??
いっせいに魚市場で働く白エプロンに白ゴム長、ほっかぶり姿のご婦人達のどよめきヨロメキ
井戸端会議が始まった! で、哲さんに向かって恐るべきおばちゃんパワーで
魚を売り込み呼び込み押し売りするぞ〜状態になるかと思いきや、
なんと恋する乙女が如きメザシで、イヤ、眼差しでやさしく魚の説明をし出した。
ちょいとばかり安心したワチキは、

   B「哲さん、ちょっくら先に行って、地元で人気の朝めし屋でも探しときまっさぁ、
    なんせここは魚海岸じゃけん!じゃあママ、後はよろしき風呂敷ピロシキ!」

と、ワチキひとりで探索散策、木を切るのは与作?!
まずは、郷にいれば郷ひろみに従え!?と、早速、呼び込みをしているアンチャンに
その場所を尋ねてみると、一軒だけある!とのこと。
たった一軒だけ、魚海岸のそばなのに・・・?

   B「まぁ、いいかぁ?!」by 新鮮組系沖田組組長沖田寝多調

聞くところによると、1ブロック先を左に曲がり、真っ直ぐ進んで2歩下がらず?
大通りに出たら、右に曲がって三軒目とのこと。
いざ、出陣!! と勇んで角を曲がった瞬間! オット、ト、トッと、
半間ばかり後ろに跳び、ブルース・リーもどきに身構えた、アッチョー〜!
土佐犬とハスキー犬が仲良く、タライの中の水をがぶ飲みしている。
どちらもかなりの緒形拳、イエイエもちろん、大型犬!
しかも、2頭とも首輪をしていないナイバー!
とっても超ヤバモードのウルトラ危犬スペシャルデリ〜シャスデンジャラス状況!!
そして、ゆっくりと2頭の目がこちらを見た。怖〜!と直もアッチョ〜!
すると更にゆっくり身が朝帰り、いや翻り、並んで仲良く軽早歩で去っていった・・・
アッチャ〜、めっちゃラッキー! でもWHY?
で、周りを見渡すと道行く人たち皆、平気のへ? 我、関せずモード!?
こんなことは、ここ今治ではごく日常的なことらしい・・・?
わが心、驚き桃の木山椒の木! が、行った食堂はももっと驚いた!!

 食堂の引き戸を開けても、「おはようございます!いらっしゃいませ〜、お一人様ですか?」
なんて言う、マックマニュアル接待術は一切無い!
客は自ら冷蔵庫から飲み物やケチャップ&マヨを出し、小皿に盛られた料理の並ぶ棚から皿をとり
自分で電子レンジでチンしたり、“台所”だけに“勝手”にキッチンのなかに入って行って、
魚海岸で買ってきたばかりの魚の調理方法を女将に言う。
そして、それを黙々と調理するおばあちゃん女将と、カナリ福与かな体格の娘さんらしきおばちゃまの二人?!・・・なんて家庭的なスイートホーム雰囲気満載の食堂なのでしょう!
商売っ気なんかまるで梨?!うどんなんか丼から溢れそうな感じ、さすが今治魚海岸唯一の
庶民食堂?!この辺に回転寿司屋でも開店させたら、さぞ海岸儲かるだろうに!と
好き勝手を思うBでありました。
で、うどんと小鯛の塩焼きと鰯の酢漬けを注文すると、哲さんご一行がご機嫌でご到着!

   B「Why? なんでワカッタン??」と聞くと、

    「此処しかないんじゃけん」と、女将。

即、納得!のB。
うどんを3ヶ追加して、「あと瓶ビール2本ね!?」と、女将。
朝っぱらから流石!と、すっかり納得のBでありんした。
それにしても朝のビールは効きま〜す?!
一杯で、もう充分。やっぱりビールは一汗かいた後でなきゃ!
やっぱりワチキは小原庄助さんにはなれましぇ〜ん、う〜ぃと月賦!?
月賦の丸井はどこも駅のそば?! そばのお三方は買った魚の話題で超〜盛り上がり、
まさに宴たかなわプリンスホテル状態!
そして、ママが開口一番!!

   「出発は午後でしょ、ちょいとドライブでもしようかぁ〜?
    は〜い、行こう行こう、I ちゃん出発出発!」と、

トットと勘定を済ませ、食堂を出て行った・・・残されたT&B?!
目で、郷に入れば郷ひろみに従え〜!!と、うなずき八町豆腐は一丁
イチョウの銀杏、 今が旬???と食堂を出ると、あの真っ赤なマーチがまたもや、
ビュ〜と横ずけされた!で、またたく間にレッツゴ〜!と発進〜、
Go!Go ! ひろみ〜、レッツゴ〜!!と鼻歌まじりに、
 ♪〜ギンギラギンにさりげなく〜、それがお〜れの槍刀??オッ〜ト!
ひろみじゃなく、マッチになっちゃった!これも乗ってる車の影響?!と浮かれてると
マーチが、な、なんと料金所で止まった!
これって、なんかのマ〜チがい!?

   B「ママ、何処行くん?」

 女将「まぁまぁ、あとのお楽しみ!」

で、隣りの哲さんを見ると、夢見るプーさん熟睡モード!?
そして、マーチが料金所を通り、ゆるいループ状の道路を登って行くと、
拓けた視野に瞳孔が、ワン・ツ・スリー とスリーサイズ開いた!!!
空いっぱいにひろがる靄の中に、ただ真っ直ぐに天までも続くかのような一本の道路!?
・・・それは、大きな吊り橋だった!!
まるで、中国の水墨画の中に高速道路が走っていくようないい感じ!
とっても幻想的に、しかし超ゆっくりと風景がながれていく??
・・・そうI ちゃんが、チョ〜ウ徐行で走行してくれてるのであった!
いつの間にかプ〜さんもお目覚めで、すっかり景色に見惚れていました。

   T「なんか、外の空気も吸ってみたいなぁ〜!」

 女将「そう?じゃあ、ちょっとI ちゃん、車止めて!」

   B「ちょいとママ!ここ有料道路でしょ?
    超徐行してた上に、駐車までしちゃぁ〜??」

 女将「いいのいいの、空いてるんじゃけん!
    I ちゃん、ハザード点けて、標識板立てといてネ!
    故障に付き一時駐車中!! さぁ、降り降りた??!!!」
・・・靄にけむる瀬戸内海の中に点々と浮かぶ小さな島々!・・・

   「もっと天気が良かったら、ええのになぁ〜」と呟く女将。

   「これもオツやでぇ〜!」とプ〜さん。

   「そう、馬単で百十円ぐらい付くかな!?」とB。

   「そりゃ、ファインモーションの配当の“オッズ”!」と、
するどくお決まりに定番ツッコミを入れたI ちゃんでした。
そして、仲良く四人が並んで瀬戸内の海を見た!
で、帰りは下から瀬戸内しまなみ街道の大吊り橋を見よう!
と、カーフェリーに乗った。すると、ワチキの頭のなかに、
あの懐かしい純日本式アフロ・ヘヤーに、同じく純日本式長パイプを咥えた石川五右衛門が現れ、
叫んだ!
   「でっけいかな、いや絶景かな、絶景かなぁ〜!」
すると「記念写真でも撮りましょ!」と、I ちゃんがバカチョンを出した。
で、それでは!と、いろんなカットで撮り、最後に女将とプ〜さん、いや哲さんとのスリーショット!

 女将「うちが真ん中で、両手に華やなぁ。」
とハイポーズと決めた女将が、耳もとで小声で囁いた。

 女将「活躍してくださいネ!」

その瞬間!!こころのシャッターが、ガシャ〜ン!と音をたてた。
あの時もおんなじ言葉をかけられた!同じ四国の道後温泉で!
みごとな気配りで常に笑顔を絶やさず、気風のいいママぶりの、
そう、KID時代の後輩のおふくろさんの顔と女将の顔がダブった。
もう、あれから十数年・・・か!?
・・・・・・思いかえせば、この十数年、いろんなことがありました。
多くのシーンが、瀬戸内海をひた走るカーフェリーのように、
走馬灯のように、頭のなかを駆け巡りはじめた!
そして、なんだかとっても、あったかいものが心の中に充ちてきた!

 “自分は、多くの人達に支えられて生かされている!
      だから、・・・・・・しなくしゃぁ〜いけない!!”

とその時、お腹のシャッターが、ガッシャーン!と音をたてた。
いかん、今治名物の“蛸”と鉄板で焼く“ヤキトリ”を食べなくっちゃぁ〜いけない!!
と、そこに、「ハ〜イ、皆さ〜ん! 6ピ〜? チーズ!!」
とI ちゃんがバカチョンカメラのシャッターをカチャ!ときった。
するとワチキのこころに、カチンコがパチ〜ンと響いた!
 まるで、新しい映画の、人生のスタートのように・・・・・・・・!

 ♪〜これにて! ちょうど時間となりました、
    長々愛読ありがとさん、めでたく〜今治ロケ便り、
    これをもって完結よ。またのお会いを楽しみに!?
    オットいけないそうじゃない、この週末の公演で、
    お会いするのを楽しみに!!
    それでは皆さま、ご・き・げ・ん・よう〜♪

<追伸ざんす>
  もし、今治にお越しの際には、今治国際ホテルの前のバス通りを渡り、
今治銀座商店街の1ブロック手前の路地を右に曲がり、
1本目の路地の左角のお店“おでん櫻”の暖簾をくぐってみてください。
きっと、皆さんの胃も心も暖まること、請け合いです!?

2002年11月19日(火)

 


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