【[ホーム・スイートホーム2] 今治ロケ便り〈エピソード12〉見事完結編】
♪〜ちょうど時間となりました、
それでは、早速、お待ち鐘の完結編を始めま〜す〜♪
そして、朝が来た!
即、窓へ・・・外は今にも雨が降り出しそうな 5:09AM
5:55AM 一昨日の女将との約束げんまん待ち合わせ場所のホテル玄関前に行くと、
ちぃ〜と寒う〜!
な、なんとすでに真っ赤なアロハ・シャツに白のショートパンツにスニーカーの女将がいた。
その格好で仕入れに行くん?と言いたい気持ちをじっと我慢の子のB。
B「ママ、おはようございま〜す!」と、ペッコちゃんお辞儀をして、周りを見渡すが、
やっぱり哲さんはいな〜イナイナイバー!
即、携帯にかけると、随分と近〜い呼び出し音?!
ふりかえると、携帯片手にホテルの玄関から月の輪熊プーさんが現れた。
T「どう〜も、おはようっス! ママ、なんや、その格好で行くん?
随分と地味やなぁ、それに寒くないんか?」
女将「平気平気、なれとるけん!じゃ、行こうか?」
と、女将さんが手を上げると、真っ赤なマーチが横ずけされた。
その時の女将は、まるでちょっと小型の極道岩下姐さんだった?!
見ると運転してるのは、な、なんと常連さんの I さんでした。
B「この車、ママの? これで仕入れに行くん?」
女将「ううん、 I ちゃんの! さあさあ、乗った乗った。」
乗り込むかローカルか、いや田舎で、マーチは飛び出した。
一昨日約18分ぐらいかかって歩いて行った港が、18秒00?!
んな訳ないが、カナリのスピードで2t トラックやワンボックスCARが並ぶ駐車場に
真っ赤なマーチがご派手に到着!
そこに月の輪熊さんの大きな哲さんが降りてきたから、大変??
いっせいに魚市場で働く白エプロンに白ゴム長、ほっかぶり姿のご婦人達のどよめきヨロメキ
井戸端会議が始まった! で、哲さんに向かって恐るべきおばちゃんパワーで
魚を売り込み呼び込み押し売りするぞ〜状態になるかと思いきや、
なんと恋する乙女が如きメザシで、イヤ、眼差しでやさしく魚の説明をし出した。
ちょいとばかり安心したワチキは、
B「哲さん、ちょっくら先に行って、地元で人気の朝めし屋でも探しときまっさぁ、
なんせここは魚海岸じゃけん!じゃあママ、後はよろしき風呂敷ピロシキ!」
と、ワチキひとりで探索散策、木を切るのは与作?!
まずは、郷にいれば郷ひろみに従え!?と、早速、呼び込みをしているアンチャンに
その場所を尋ねてみると、一軒だけある!とのこと。
たった一軒だけ、魚海岸のそばなのに・・・?
B「まぁ、いいかぁ?!」by 新鮮組系沖田組組長沖田寝多調
聞くところによると、1ブロック先を左に曲がり、真っ直ぐ進んで2歩下がらず?
大通りに出たら、右に曲がって三軒目とのこと。
いざ、出陣!! と勇んで角を曲がった瞬間! オット、ト、トッと、
半間ばかり後ろに跳び、ブルース・リーもどきに身構えた、アッチョー〜!
土佐犬とハスキー犬が仲良く、タライの中の水をがぶ飲みしている。
どちらもかなりの緒形拳、イエイエもちろん、大型犬!
しかも、2頭とも首輪をしていないナイバー!
とっても超ヤバモードのウルトラ危犬スペシャルデリ〜シャスデンジャラス状況!!
そして、ゆっくりと2頭の目がこちらを見た。怖〜!と直もアッチョ〜!
すると更にゆっくり身が朝帰り、いや翻り、並んで仲良く軽早歩で去っていった・・・
アッチャ〜、めっちゃラッキー! でもWHY?
で、周りを見渡すと道行く人たち皆、平気のへ? 我、関せずモード!?
こんなことは、ここ今治ではごく日常的なことらしい・・・?
わが心、驚き桃の木山椒の木! が、行った食堂はももっと驚いた!!
食堂の引き戸を開けても、「おはようございます!いらっしゃいませ〜、お一人様ですか?」
なんて言う、マックマニュアル接待術は一切無い!
客は自ら冷蔵庫から飲み物やケチャップ&マヨを出し、小皿に盛られた料理の並ぶ棚から皿をとり
自分で電子レンジでチンしたり、“台所”だけに“勝手”にキッチンのなかに入って行って、
魚海岸で買ってきたばかりの魚の調理方法を女将に言う。
そして、それを黙々と調理するおばあちゃん女将と、カナリ福与かな体格の娘さんらしきおばちゃまの二人?!・・・なんて家庭的なスイートホーム雰囲気満載の食堂なのでしょう!
商売っ気なんかまるで梨?!うどんなんか丼から溢れそうな感じ、さすが今治魚海岸唯一の
庶民食堂?!この辺に回転寿司屋でも開店させたら、さぞ海岸儲かるだろうに!と
好き勝手を思うBでありました。
で、うどんと小鯛の塩焼きと鰯の酢漬けを注文すると、哲さんご一行がご機嫌でご到着!
B「Why? なんでワカッタン??」と聞くと、
「此処しかないんじゃけん」と、女将。
即、納得!のB。
うどんを3ヶ追加して、「あと瓶ビール2本ね!?」と、女将。
朝っぱらから流石!と、すっかり納得のBでありんした。
それにしても朝のビールは効きま〜す?!
一杯で、もう充分。やっぱりビールは一汗かいた後でなきゃ!
やっぱりワチキは小原庄助さんにはなれましぇ〜ん、う〜ぃと月賦!?
月賦の丸井はどこも駅のそば?! そばのお三方は買った魚の話題で超〜盛り上がり、
まさに宴たかなわプリンスホテル状態!
そして、ママが開口一番!!
「出発は午後でしょ、ちょいとドライブでもしようかぁ〜?
は〜い、行こう行こう、I ちゃん出発出発!」と、
トットと勘定を済ませ、食堂を出て行った・・・残されたT&B?!
目で、郷に入れば郷ひろみに従え〜!!と、うなずき八町豆腐は一丁
イチョウの銀杏、 今が旬???と食堂を出ると、あの真っ赤なマーチがまたもや、
ビュ〜と横ずけされた!で、またたく間にレッツゴ〜!と発進〜、
Go!Go ! ひろみ〜、レッツゴ〜!!と鼻歌まじりに、
♪〜ギンギラギンにさりげなく〜、それがお〜れの槍刀??オッ〜ト!
ひろみじゃなく、マッチになっちゃった!これも乗ってる車の影響?!と浮かれてると
マーチが、な、なんと料金所で止まった!
これって、なんかのマ〜チがい!?
B「ママ、何処行くん?」
女将「まぁまぁ、あとのお楽しみ!」
で、隣りの哲さんを見ると、夢見るプーさん熟睡モード!?
そして、マーチが料金所を通り、ゆるいループ状の道路を登って行くと、
拓けた視野に瞳孔が、ワン・ツ・スリー とスリーサイズ開いた!!!
空いっぱいにひろがる靄の中に、ただ真っ直ぐに天までも続くかのような一本の道路!?
・・・それは、大きな吊り橋だった!!
まるで、中国の水墨画の中に高速道路が走っていくようないい感じ!
とっても幻想的に、しかし超ゆっくりと風景がながれていく??
・・・そうI ちゃんが、チョ〜ウ徐行で走行してくれてるのであった!
いつの間にかプ〜さんもお目覚めで、すっかり景色に見惚れていました。
T「なんか、外の空気も吸ってみたいなぁ〜!」
女将「そう?じゃあ、ちょっとI ちゃん、車止めて!」
B「ちょいとママ!ここ有料道路でしょ?
超徐行してた上に、駐車までしちゃぁ〜??」
女将「いいのいいの、空いてるんじゃけん!
I ちゃん、ハザード点けて、標識板立てといてネ!
故障に付き一時駐車中!! さぁ、降り降りた??!!!」
・・・靄にけむる瀬戸内海の中に点々と浮かぶ小さな島々!・・・
「もっと天気が良かったら、ええのになぁ〜」と呟く女将。
「これもオツやでぇ〜!」とプ〜さん。
「そう、馬単で百十円ぐらい付くかな!?」とB。
「そりゃ、ファインモーションの配当の“オッズ”!」と、
するどくお決まりに定番ツッコミを入れたI ちゃんでした。
そして、仲良く四人が並んで瀬戸内の海を見た!
で、帰りは下から瀬戸内しまなみ街道の大吊り橋を見よう!
と、カーフェリーに乗った。すると、ワチキの頭のなかに、
あの懐かしい純日本式アフロ・ヘヤーに、同じく純日本式長パイプを咥えた石川五右衛門が現れ、
叫んだ!
「でっけいかな、いや絶景かな、絶景かなぁ〜!」
すると「記念写真でも撮りましょ!」と、I ちゃんがバカチョンを出した。
で、それでは!と、いろんなカットで撮り、最後に女将とプ〜さん、いや哲さんとのスリーショット!
女将「うちが真ん中で、両手に華やなぁ。」
とハイポーズと決めた女将が、耳もとで小声で囁いた。
女将「活躍してくださいネ!」
その瞬間!!こころのシャッターが、ガシャ〜ン!と音をたてた。
あの時もおんなじ言葉をかけられた!同じ四国の道後温泉で!
みごとな気配りで常に笑顔を絶やさず、気風のいいママぶりの、
そう、KID時代の後輩のおふくろさんの顔と女将の顔がダブった。
もう、あれから十数年・・・か!?
・・・・・・思いかえせば、この十数年、いろんなことがありました。
多くのシーンが、瀬戸内海をひた走るカーフェリーのように、
走馬灯のように、頭のなかを駆け巡りはじめた!
そして、なんだかとっても、あったかいものが心の中に充ちてきた!
“自分は、多くの人達に支えられて生かされている!
だから、・・・・・・しなくしゃぁ〜いけない!!”
とその時、お腹のシャッターが、ガッシャーン!と音をたてた。
いかん、今治名物の“蛸”と鉄板で焼く“ヤキトリ”を食べなくっちゃぁ〜いけない!!
と、そこに、「ハ〜イ、皆さ〜ん! 6ピ〜? チーズ!!」
とI ちゃんがバカチョンカメラのシャッターをカチャ!ときった。
するとワチキのこころに、カチンコがパチ〜ンと響いた!
まるで、新しい映画の、人生のスタートのように・・・・・・・・!
♪〜これにて! ちょうど時間となりました、
長々愛読ありがとさん、めでたく〜今治ロケ便り、
これをもって完結よ。またのお会いを楽しみに!?
オットいけないそうじゃない、この週末の公演で、
お会いするのを楽しみに!!
それでは皆さま、ご・き・げ・ん・よう〜♪
<追伸ざんす>
もし、今治にお越しの際には、今治国際ホテルの前のバス通りを渡り、
今治銀座商店街の1ブロック手前の路地を右に曲がり、
1本目の路地の左角のお店“おでん櫻”の暖簾をくぐってみてください。
きっと、皆さんの胃も心も暖まること、請け合いです!?
2002年11月19日(火)
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